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2014年5月16日(金)
特別インタビュー | テレーザ・イエルヴォリーノ、ジャンヌ・ダルクを語る
2012年5月にヴェローナ歌劇場でのストラヴィンスキー『プルチネルラ』でデビューした若手メゾ・ソプラノ、テレーザ・イエルヴォリーノ。今回の定期演奏会で出演するロッシーニのカンタータ『ジャンヌ・ダルク』のパフォーマンスについてうかがいました。
何よりも東京フィルさんのような世界レベルのオーケストラと共演できるということ、そしてマエストロ・ゼッダの指揮のもとで歌えるということは光栄の至りです。マエストロ・ゼッダとの出会いは私の人生における願望でした。それがついに、それも「ジャンヌ・ダルク」という名曲の共演で実現するのです!
この曲は、まるでロッシーニが全身全霊を捧げたかのような大変美しい音楽です。これまであまり演奏される機会の少なかった曲ですが、最近は少しずつコンサートでも聴くことができるようになりました。「ロッシーニの伝達者、ロッシーニ音楽の父」とも言えるマエストロ・ゼッダの指揮でこの曲を歌えることは、とても恵まれた大変名誉なことであり大きな喜びを感じます。
このカンタータはアルトのために書かれておりますが、それはジャンヌという英雄の役柄と彼女の言葉の全てを音楽で表現しているからに他なりません。彼女は、誰もが持っているわけではない強く神聖なエネルギーを内面に秘めており、それを持って祖国と民を救うために戦わなくてはならないという使命感を感じています。彼女が迷うことなく自分自身の全てを正義のために尽くすということは、とても素敵なことだと思います。それどころか、曲の前半では「世の中の母親たちは、私のような娘を持つ我が母を羨ましく思うことだろう」と歌っています。後半はこの少女の「戦士」としての側面を歌っていますが、とても素晴らしいと感じるのはこのカンタータの最後が勝利への賛歌で締めくくられているところですね。
東京フィルさん、そして親愛なるマエストロ・ゼッダに心から感謝申し上げます。こんなに短い期間にマエストロからこれだけ多くのことを学べたことは、私にとって大変貴重な経験でした。
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5月定期演奏会では当日券ならびに学生当日券を販売いたします。学生当日券は1,000円で販売いたします。
当日券:S席7,700円 A席6,200円
学生当日券:1,000円
※開演1時間30分前より当日券販売窓口にて販売いたします。学生当日券をお求めの方は学生証をご提示下さい。
古典から現代へ、新旧イタリア音楽の邂逅。
第847回サントリー定期シリーズ
5月16日[金]19:00開演(18:30開場)
サントリーホール 大ホール
第848回オーチャード定期演奏会
5月18日[日]15:00開演(14:30開場)
Bunkamura オーチャードホール
指揮: アルベルト・ゼッダ
メゾ・ソプラノ: テレーザ・イエルヴォリーノ