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2015年4月14日(火)
俳優・石丸幹二 独占インタビュー!グリーグ『ペール・ギュント』全曲の魅力に迫る
劇付随音楽『ペール・ギュント』は、19世紀ノルウェーの作家イプセンの戯曲『ペー
ル・ギュント』に
同じくノルウェーの天才作曲家グリーグが音楽をつけた有名な舞台作品。
やんちゃ者ペール・ギュントが世界を放浪し、年老いて恋人ソールヴェイのもとに戻り
最期を迎えるまでの壮大な物語を描いた舞台は、ノルウェーでの初演から大ヒットを飛ばしました。
音楽の時間や街角、またはテレビや映画で誰もが一度は聴いたことのある非常に有名なメロディが
あちこちに登場しますが、有名な部分“以外”の全曲が、しかも、オーケストラとソロの歌唱、合唱、
そしてナレーションと、すべてのキャストがそろった形で舞台上演される機会はめったにありません。
今回、東京フィルの2015-16シーズン開幕4月定期演奏会では、
俳優・石丸幹二さんのナレーションでその全曲上演が実現します。
今日は『ペール・ギュント』でナレーションを務める石丸幹二さんにお話を伺ってきました!
イプセンとグリーグの壮大な劇音楽に息を吹き込むのがナレーションの大仕事。
スコアと台本を並べての長い打合せの後で、お話を伺いました。
――多くの人が『ペール・ギュント』組曲に登場する有名な音楽は知っていると思いますが、
今回は抜粋された「組曲」版ではなく、『ペール・ギュント』の物語に出てくる曲すべてを演奏する「全曲」版ですよね。
『ペール・ギュント』全曲を演奏する魅力、おもしろさとは?
私自身も子供のころから学校の音楽の時間で聴いていたりして、曲に対するなんとなくのイメージはありましたが、主人公がこんなにも世界各地をめぐる物語だったとは知りませんでした!
まずは、「この曲、知っている!」という感じで“組曲探し”をしてもいいかもしれないですね。物語の朗読と一緒に聴くことで、有名な音楽がどんなシーンに使われているのかを知ることができます。私にとって一番の衝撃は有名な『朝』の音楽がノルウェーではなく、サハラ砂漠の朝だったということ!(笑)さらには、良く知っている組曲以外にもこんなに劇的な曲があって楽しめるんだ、という発見もできます。
これはグリーグがイプセンの戯曲につけた音楽です。物語の内容をよくよく聴いてみると、冒険物語のほかに、主人公の心の葛藤だったり、葉っぱの露や藁くずとの対話だったりと、かなり哲学的な要素も含まれています。面白いのは、そんな箇所にグリーグはあえて素朴で分かりやすい音楽をつけている。その違和感が、私には非常に楽しめたし、グリーグの力量を感じることができたポイントです。
――波乱万丈の物語で、石丸さんの『語り』が占める存在感は非常に大きいですね。
私自身、いろいろなキャラクターを語り分ける面白さがあります。この世のものじゃない存在もたくさん登場します。さて、どのような声色で表現しようかと、そんな楽しみも味わっています。そうして、お客様の頭のなかで物語と音楽を結びつけていきたいですね。
――ありがとうございました。
ロシアの巨匠 ミハイル・プレトニョフと、大人気俳優 石丸幹二の豪華キャストが贈る
世界的大ヒット曲『ペール・ギュント』!滅多に演奏されない全曲版を聴くなら今しかない!
第862回オーチャード定期演奏会
2015年4月19日(日) 15:00 開演(14:30 開場)
Bunkamura オーチャードホール
第863回サントリー定期シリーズ
2015年4月20日(月) 19:00 開演(18:30 開場)
サントリーホール 大ホール
第93回東京オペラシティ定期シリーズ
2015年4月22日(水) 19:00 開演(18:30 開場)
東京オペラシティ コンサートホール
指揮:ミハイル・プレトニョフ
語り:石丸 幹二
ソールヴェイ(ソプラノ):ベリト・ゾルセット
ペール・ギュント(バリトン):大久保 光哉
アニトラ(メゾ・ソプラノ):富岡 明子
合唱:新国立劇場合唱団
グリーグ/劇付随音楽『ペール・ギュント』全曲<字幕付>