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2016年6月14日(火)
桂冠名誉指揮者 チョン・ミョンフン
©ヴィヴァーチェ
7月21日(木)・22日(金)・24日(日)の定期演奏会は、桂冠名誉指揮者チョン・ミョンフンが登場。今年2月の定期演奏会でマーラー「交響曲第5番」ほかで登場し、「日本のマーラー演奏史上に残る名演」と好評を頂いたチョン・ミョンフンと東京フィル。今度は得意のオペラ演奏会形式でのプッチーニ作曲『蝶々夫人』(演奏会形式)(22日・24日)と、モーツァルト「交響曲第40番」とチャイコフスキー「交響曲第4番」(21日)のプログラムで登場します。
今年、3月18日から26日までマエストロ・チョン・ミョンフンはイタリア・ヴェネツィアのフェニーチェ歌劇場でも『蝶々夫人』を指揮し、歌劇場のインタビューに答えました。
(翻訳:井内美香)
――『蝶々夫人』を指揮するにあたって、この作品をどう感じて、どう演奏したいですか?
ジャコモ・プッチーニ
(1858~1924)
「私たち音楽家が偉大な作曲家の作品を演奏するときには、すべては楽譜に書かれているのです。特にプッチーニは音楽的にも演劇的にも天才です。我々は彼のような偉大な作曲家のメッセンジャーにすぎない。ですからスコアの中にある全てを引き出すように試みるわけです。この作品は私がまだほとんど学生の頃に手がけた最初のオペラで、私は人生のほとんどをこのオペラと一緒に生きてきました。しかしそれでも、スコアから全てを引き出すということは、常に真剣に取り組むべき困難な作業なのです」
リハーサル時のマエストロ
――プッチーニの『蝶々夫人』について観客が知っておくべきことはありますか?解釈のキーになるようなことは?
「いいえ、知っておくべきことはありません。すべてがあまりにもよく書かれているので、何も知らないでもお客さんはすべてを理解できるでしょう」
――マエストロ・チョンにとってジャコモ・プッチーニとはどんな人でしょう?
「彼は生粋の舞台人です(イタリア語の表現では「舞台の動物です」)。彼はオペラ界のナンバー・ワンだと言ってもいいのではないでしょうか。私にとっては、音楽で芝居を語れる人です。それもほぼ完璧に」
――ありがとうございました。
(3月、フェニーチェ歌劇場でのインタビューに応えて。翻訳:井内美香)
インタビューの様子(イタリア語)
チョン・ミョンフン指揮 7月定期演奏会 公演詳細
第882回サントリー定期シリーズ【完売御礼】
2016年7月22日(金) 19:00 開演(18:30 開場)
サントリーホール大ホール
第883回オーチャード定期演奏会
2016年7月24日(日) 15:00 開演(14:30 開場)
Bunkamura オーチャードホール
【出演】蝶々夫人(ソプラノ):ヴィットリア・イェオ
ピンカートン(テノール):ヴィンチェンツォ・コスタンツォ
新国立劇場合唱団 ほか
プッチーニ/歌劇『蝶々夫人』(演奏会形式・字幕付)
第103回東京オペラシティ定期シリーズ
2016年7月21日(木) 19:00 開演(18:30 開場)
東京オペラシティ コンサートホール
モーツァルト/交響曲第40番
チャイコフスキー/交響曲第4番