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2014年5月27日(火)
楽団員インタビュー | 6月東京オペラシティ定期シリーズ
小笠原茅乃(コントラバス副首席奏者)
──マエストロ・ビリーとの共演は初めてだと思いますが、どんな印象を持たれましたか?
とてもクレバーな方だと思いましたね。リヒャルトのオペラはとても音が多いんですけど、多いとぐちゃぐちゃになっちゃうところを、すごく整理がうまくて「ここは大事だな」「ここは邪魔しちゃいけないな」とかそういうことを棒で表してくださるので、すごいやりやすいですね。
──6月の定期演奏会ではビリーさんの指揮でR.シュトラウスの『英雄の生涯』を取り上げますが、コントラバス奏者としてはどのようなフレーズを聞かせたいですか?
私の場合はフレーズではないんですけれど、コントラバスが入っていることによってこんなに響きが暖かくなるんだよということを聞かせたいですね。
私が今回紹介しようと思っていたのは、ただ伸ばしているところなんですけど、その伸ばしがもし無くなっちゃったら、全然暖かくない雰囲気になっちゃうと思うんですね。ただずっと同じ音を抑揚もなく伸ばしているだけなんですけど、その中でドラマが生まれているので、それを下に和音をつけることで暖かかったり少し不安になったりする部分を抑揚をつけてねというところが魅力だと思うんですね。もちろんメロディはあまりないんですが、そういう部分を聞かせたいなと思っています。(演奏)この部分から20小節ぐらいずっと伸ばすんです。これを伸ばしている間の音楽を是非聞いていただきたいと思います。