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【聴きどころ】6月定期には特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフが登場。マエストロこだわりの選曲が光る、ロシア・バレエ2演目を聴かせてくれる。前半は今年90歳を迎えるシチェドリンの「カルメン組曲」。作曲者の妻で名バレリーナのプリセツカヤのために編まれたバレエ組曲だ。ビゼー『カルメン』の数々の名旋律が、弦楽合奏と打楽器群という特殊な編成によるスパイスの効いたサウンドで再構築された、楽しい名編曲である。プレトニョフはシチェドリンとピアノで共演するなど親しい交流があり、深い思いのにじむ名演への期待が高まる。後半はバレエ史上屈指の名作、チャイコフスキー『白鳥の湖』。プレトニョフ自らの特別編集による抜粋版とのことで、どの曲が選ばれ、どう奏でられるのか、興味が尽きない。本作ならではの旋律美と華麗な色彩、マエストロの作りあげる雄大な響きで存分に堪能したい。(文:林 昌英)
【特集】
▷ 【特別記事】『カルメン組曲』と『白鳥の湖』~作曲家を導いたミューズたち~(文=赤尾雄人)
▷ ミハイル・プレトニョフ、作曲家シチェドリンを語る
▷ 【楽団員インタビュー】コンサートマスター 依田真宣
6月定期演奏会
6月8日[水]19:00開演
サントリーホール
6月9日[木]19:00開演
東京オペラシティ コンサートホール
6月12日[日]15:00開演
Bunkamura オーチャードホール
指揮:ミハイル・プレトニョフ
(東京フィル 特別客演指揮者)
シチェドリン/カルメン組曲
〈シチェドリン生誕90年〉
チャイコフスキー/『白鳥の湖』より
(プレトニョフによる特別編集)