ホーム > インフォメーション > ファゴット首席奏者 チェ・ヨンジンが語る チョン・ミョンフン指揮「オール・フレンチ・プログラム」

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2022年5月17日(火)



――マエストロとのオール・フレンチ・プログラムへの期待感


ファゴット首席奏者 チェ・ヨンジン ©上野隆文

 同じ韓国出身なのでマエストロとは学生の頃からご一緒する機会がありましたが、不思議とフランス音楽には私は縁がありませんでした。思い返すと東京フィルに入団してからは、マエストロとはベートーヴェンやマーラーなどドイツ系の作曲家の曲を演奏することが多かったです。ベートーヴェンの交響曲第3番『英雄』、第5番『運命』など演奏機会の多い曲は、その曲のイメージが自分のなかで形になっていることが多いのですが、マエストロに導かれて演奏すると、今まで想像していたのとはまったく違う別世界が広がっていくことが多く、衝撃的でした。今回はじめて、マエストロの指揮でフランス音楽を演奏することができ、マエストロの指揮のもと、どういう新しい世界が見えてくるのか、それを確かめるのがすごく楽しみです。リハーサルを経て、マエストロは魔法のような特別な力を持っている方だと改めて感じています。管楽器のテクニックの限界やフレーズ的に自然とこうなるであろうと頭のなかで予想する音楽を乗り越えて、別世界にまでオーケストラを連れていく力を持っている特別な方だと思います。料理で味付けに塩コショウを少し加えるだけで味ががらっと変わるような、少しの変化で一変するというところがたくさんあるのです。
 今回マエストロはリハーサルの時に、「フランス音楽は、人間の五感のなかでも、"香り"が一番大事」とおっしゃっていました。コロナ禍でみながマスクをしているため、普段よりも「香り」を感じられない生活に陥っていると思います。こういう時期に「香り」を感じられるようなフランス音楽を演奏することによって、数年にわたるマスク生活で忘れていた身体感覚をお客様も思い出していただけたら、音楽で「香り」を伝えられたら嬉しいです。


5月定期演奏会初日リハーサルの様子


【特集】

 ▷ 【特別記事】5月定期の聴きどころ マエストロ チョン・ミョンフン&東京フィルの“スペシャル”なオール・フレンチ・プログラム(文=柴田克彦)
 ▷ 【特別記事】作曲家が歩いたパリの街並み(写真・文=永井玉藻)
 ▷ 【楽団員インタビュー】オーボエ首席奏者 加瀬孝宏
 ▷ 【楽団員インタビュー】テューバ奏者 大塚哲也


【動画】

チョン・ミョンフン指揮 サン=サーンス/交響曲第3番『オルガン付き』





5月定期演奏会

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5月18日[水]19:00開演(18:15開場)
サントリーホール
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5月20日[金]19:00開演(18:15開場)
東京オペラシティ コンサートホール
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5月22日[日]15:00開演(14:15開場)
Bunkamura オーチャードホール

指揮:チョン・ミョンフン
(東京フィル 名誉音楽監督)

曲目解説(PDF)

フォーレ/組曲『ペレアスとメリザンド』
ラヴェル/『ダフニスとクロエ』第2組曲
ドビュッシー/交響詩『海』(管弦楽のための3つの交響的素描)
ラヴェル/管弦楽のための舞踏詩『ラ・ヴァルス』

公演カレンダー

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