【聴きどころ】5月はプレトニョフ。ロシアのピアニスト&指揮者としての大先輩、セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)の生誕150周年&没後80周年の二重アニヴァーサリーに因み、管弦楽曲ばかり3曲の特集を組んだ。興味深いのはそれぞれの作品番号と初演年。「幻想曲『岩』」作品7は1895年、アルノルト・ベックリンの同名絵画に想を得た「交響詩『死の島』」作品29は1909年、アメリカ亡命後の「交響的舞曲」作品45は1941年。19世紀末から20世紀半ばまでの長期にわたるラフマニノフの作風の変化をピアノ音楽抜きで検証する画期的、ある意味学究的でもあるプログラミングといえる。(文:池田卓夫)
【特集】
▷ 【特別記事】5月定期演奏会のききどころ「生誕150年を迎えた音楽家ラフマニノフの生涯をたどる」(文=鈴木淳史)
▷ 【特別記事】5月定期演奏会のききどころ「生誕150年 特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフが語るラフマニノフ その才能を見出し、育てた人々」
5月定期 #オール・ラフマニノフ プログラムの冒頭で取り上げる 幻想曲『 #岩 』ですが、原語のタイトル「 #Утёс (ウチョース)」は「断崖」「崖」といった意味。
— 東京フィルハーモニー交響楽団 Tokyo Philharmonic Orchestra (@tpo1911) April 6, 2023
英訳「the Rock」が和訳されて広まったために『岩』で定着してしまった、と言われています。
←岩 │ 断崖→ pic.twitter.com/0VqDJ2tUws
5月定期演奏会
5月10日[水]19:00開演
サントリーホール
5月12日[金]19:00開演
東京オペラシティ コンサートホール
5月14日[日]15:00開演
Bunkamura オーチャードホール
指揮:ミハイル・プレトニョフ
(東京フィル 特別客演指揮者)
ラフマニノフ/幻想曲『岩』
ラフマニノフ/交響詩『死の島』
ラフマニノフ/交響的舞曲
(ラフマニノフ生誕150年)
主催:公益財団法人 東京フィルハーモニー交響楽団
助成:文化庁文化芸術振興費補助金(舞台芸術等総合支援事業(創造団体支援))| 独立行政法人日本芸術文化振興会(5/10公演)
協力:Bunkamura(5/14公演)