指揮:井上道義
ピアノ:大井浩明*
【聴きどころ】本年はヤニス・クセナキスの生誕100年。2月はそれを祝い井上道義が、1986年に書かれた『ケクロプス』を日本初演する。これはクセナキスの3番目のピアノ協奏曲にあたり、ピアノ・パートは6声部になっているという超難曲。ピアノ・ソロは、仏TINPANIレーベルの「クセナキス管弦楽全集」に参加、『シナファイ』と『エリフソン』2曲のピアノ協奏曲を録音している現代音楽のスペシャリスト大井浩明というこの上ない布陣だ。そして、井上が得意とするショスタコーヴィチの交響曲第1番では、世代交代の進む東京フィルによる若々しい音楽表現に期待がかかる。(文:室田尚子)
指揮:ミハイル・プレトニョフ
(東京フィル 特別客演指揮者)
【聴きどころ】3月は、特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフがスメタナの『わが祖国』全曲演奏を披露。もともとは2020年3月に予定されていたが、コロナ禍により同年8月に延期、さらに2021年3月に再度プログラムされたがこれもマエストロの来日が叶わず中止となった企画。満を持しての開催となる“音の魔術師”プレトニョフがどんな景色をみせてくれるのか、楽しみだ。(文:室田尚子)
指揮:チョン・ミョンフン
(東京フィル 名誉音楽監督)
【聴きどころ】5月には再びマエストロ チョン・ミョンフンが登場。若き日よりフランス国立管弦楽団(東京2020オリンピック閉会式への登場が記憶に新しい)に客演を重ね、パリ・オペラ座バスティーユ音楽監督(1989-1994)、フランス国立放送フィル音楽監督(現在は名誉音楽監督)を歴任、また作曲家メシアンとも交流のあったマエストロ チョンは、フランス音楽のスペシャリストだ。そのマエストロによる待望のフレンチ・プログラムは、フォーレの組曲『ペレアスとメリザンド』、ラヴェル『ダフニスとクロエ』第2組曲、ドビュッシーの交響詩『海』、そして最後にラヴェル『ラ・ヴァルス』という王道のラインナップ。オペラ指揮者としても高い評価を誇るマエストロの色彩豊かな響きの世界に耽溺したい。(文:室田尚子)
指揮:ミハイル・プレトニョフ
(東京フィル 特別客演指揮者)
シチェドリン/カルメン組曲
〈シチェドリン生誕90年〉
チャイコフスキー/『白鳥の湖』より
(プレトニョフによる特別編集)
【聴きどころ】6月定期には特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフが登場。マエストロこだわりの選曲が光る、ロシア・バレエ2演目を聴かせてくれる。前半は今年90歳を迎えるシチェドリンの「カルメン組曲」。作曲者の妻で名バレリーナのプリセツカヤのために編まれたバレエ組曲だ。ビゼー『カルメン』の数々の名旋律が、弦楽合奏と打楽器群という特殊な編成によるスパイスの効いたサウンドで再構築された、楽しい名編曲である。プレトニョフはシチェドリンとピアノで共演するなど親しい交流があり、深い思いのにじむ名演への期待が高まる。後半はバレエ史上屈指の名作、チャイコフスキー『白鳥の湖』。プレトニョフ自らの特別編集による抜粋版とのことで、どの曲が選ばれ、どう奏でられるのか、興味が尽きない。本作ならではの旋律美と華麗な色彩、マエストロの作りあげる雄大な響きで存分に堪能したい。(文:林 昌英)
指揮:出口大地
(2021年ハチャトゥリアン国際コンクール第1位、クーセヴィツキー国際指揮者コンクール最高位入賞)
ヴァイオリン:木嶋真優*
【聴きどころ】勇壮なリズム、そして色彩感溢れるオーケストレーション。聴けばすぐ気が付くアルメニア出身の作曲家ハチャトゥリアンのバレエ音楽『ガイーヌ』は人気作。しかし、それ以外の作品となると、あまり聴くチャンスはなかった。その知られざるハチャトゥリアン作品を演奏してくれるのが、作曲家の名前を冠したハチャトゥリアン国際指揮者コンクールで優勝した若手・出口大地(1989年生まれ)。彼は、その後もクーセヴィツキー国際指揮者コンクールで最高位&オーケストラ特別賞を受賞し、日本とヨーロッパでこれからの活躍が期待されている注目株。彼が振るハチャトゥリアンの傑作交響曲第2番『鐘』は聴きものだ。ザハール・ブロンの愛弟子である木嶋真優と共演するヴァイオリン協奏曲は、実はフルート協奏曲に編曲されて愛されてきた。日本のオーケストラで「オール・ハチャトゥリアン・プログラム」が演奏されるのは極めてまれなこと。民族色豊かな作曲家の世界を楽しもう。(文:片桐卓也)
指揮:アンドレア・バッティストーニ
(東京フィル 首席指揮者)
【聴きどころ】東京フィルと数々の熱演を繰り広げてきた首席指揮者アンドレア・バッティストーニが、今期ようやく登場だ。このコンビは昨年10月、ドイツで最も権威ある録音賞「OPUS KLASSIK賞」の20/21世紀部門で受賞(Denon/MDGレーベル)。オーケストラとの信頼も非常に厚い。そのマエストロが、東京フィルとは初めて、マーラーの交響曲第5番を振る。さぞや強烈でドラマチックな演奏になるのではないか。聴き逃せない公演だ。そして前半は、ピアノの巨匠リストの曲集『巡礼の年』第2年「イタリア」より「ダンテを読んで」(いわゆるダンテ・ソナタ)。バッティストーニ自身によるオーケストラ編曲で、もちろん日本初演である。楽譜を見せてもらったが、原曲の魅力が映える壮大なオーケストレーション!ピアノの大作がオーケストラ編曲により演奏されるまたとない機会。ピアノ好きの人にも、ぜひお勧めしたいプログラムである。(文:野本由紀夫)
指揮・演出:チョン・ミョンフン
(東京フィル 名誉音楽監督)
ファルスタッフ(バリトン):セバスティアン・カターナ
フォード(バリトン):須藤慎吾
フェントン(テノール):小堀勇介
カイウス(テノール):清水徹太郎
バルドルフォ(テノール):大槻孝志
ピストーラ(バス・バリトン):加藤宏隆
アリーチェ(ソプラノ):砂川涼子
ナンネッタ(ソプラノ):三宅理恵
クイックリー(メゾ・ソプラノ):中島郁子
メグ(メゾ・ソプラノ):向野由美子
合唱:新国立劇場合唱団
公演時間:約2時間30分(休憩を含む)
【聴きどころ】シーズンを締めくくる10月は、マエストロ チョン・ミョンフンによるヴェルディの歌劇『ファルスタッフ』(オペラ演奏会形式)。『ファルスタッフ』はなんと、マエストロにとって初めて取り組む演目だという。巨匠ヴェルディ最後の作品にして現代も上演される唯一の喜劇である『ファルスタッフ』をマエストロがどのように表現してくれるのか。今から胸の高まりを抑えることができない。『ファルスタッフ』は他のヴェルディ作品と比べれば有名なアリアはほとんどないが、マエストロはそれ故の難しさを指摘し、喜劇と言っても侮ってはならない、とても高尚な作品だと話していたという。東京フィルにとっても、2020年2月の定期演奏会で『カルメン』を上演して以来のオペラ演奏会形式の再開となる。オペラ・ファン、オーケストラ・ファンならずとも必聴の公演となることだろう。(文:室田尚子)
SS | S | A | B | C | |
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通常料金 | ¥15,000 | ¥10,000 | ¥8,500 | ¥7,000 | ¥5,500 |
東京フィルフレンズ料金 (10%off ※SS席を除く) |
- | ¥9,000 | ¥7,650 | ¥6,300 | ¥4,950 |
最優先発売日
4月9日(土)10:00
優先発売日
4月16日(土)10:00
一般発売日
4月26日(火)10:00
WEB優先発売期間 / 期間中はどなたさまも定価の1割引き!
4月16日(土)10:00 ~ 4月25日(月)23:59
※東京フィルチケットサービスはチケット発売初日の土日祝のみ10時~16時営業
最優先 | | 賛助会員、定期会員の皆様を対象とした発売日です。(お電話のみの受付) |
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優先 | | 東京フィルフレンズ(入会金・年会費無料)の皆様を対象とした発売日です。(お電話のみの受付) |
一般 | | 一般の皆様を対象とした発売日です。(お電話、WEBでの受付) |
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